デスロード
2012年05月03日 | ラパス, 自転車の旅 | コメントする
2012年4月29日
世界で一番危険だと言われているデスロードのツアーに行ってきました。デスロードはラ・パス近郊の崖沿いにある道路で、道は狭いにも関わらず交通量が多いため落下事故が絶えず、年間1000人ほどが犠牲になると言われています。ラパス各地のツアー会社から自転車で下るツアーが出ています。外務省からも警告が出ているツアーで、日本のガイドブックに載っていないにも関わらず知名度が高い場所です。
せっかくなので行ってみることにしました。宿の隣にあるツアー会社で申し込み即参加。ツアーは1日掛りで6000円ほどとボリビアの物価からするとかなり高めです。
7時15分と言われたけどツアー会社が間違えていたらしく8時15分まで待たされた。
それでも貸し出しされる道具には足りないものがあったので、以下のものを持っていくことをお勧めします。
・サングラスorゴーグル
・日焼け止め
・防寒着上下
・動きやすい靴
・薄手のシャツ&ズボン
・帰りの着替え
※標高を2000Mを切ると暑くなり、かなり汗をかきます。下りきれば濡れた服は乾くので、雨具は特に必要ないという印象でした。
・虫除け
※下りきった後のレストランはジャングルの中にあります。虫刺されで足がボコボコになった・・。
完全に観光地化されている・・。
母親の誕生日祝いみたい、こんな場所から送られて嬉しいのだろうか
ここ最近、写真を撮りながら下っていたツアー客が操作をミスって、バイクを崖から200M下に落とすという事故がありました。本人は無事でしたが、ダートでの片手走行は非常に危険なので、こちらのムービーのような真似はくれぐれもしないでください。
2ヶ月前、ブレーキの故障で操作を誤り、亡くなった日本人の女性がいます。ブレーキは前後二つあります。片方が壊れても、片方だけで余裕をもって止まれるぐらいの速度で走りましょう。最悪両方壊れた場合は、後ろのタイヤとフレームの間を踏んで、靴底の摩擦でブレーキをかける裏技があります。くれぐれも両足を地面に擦って止まるような方法は取らないようにしましょう、こちらは止まりませんし、操作を失いやすいので非常に危険です。貸し出される自転車はかなりボロいので、少しでも問題があったらすぐにガイドに伝えるようにしましょう。
総合的な感想としては、いわゆる普通のダウンヒルで、思っていたよりも安全という印象でした。普通のダウンヒルでもコースアウトした場合無事では済まないので、そういった意味では大して変わらないのではないでしょうか。
デスロードツアーに参加している他のツアー客も同様の印象で、慣れてくるとついつい退屈になり、ふざけたり競争を始めてしまう始末です。こういった時に事故が起こるみたいです。実際にどれぐらいのツアー客が死亡しているのか聞いてみたところ、この15年で全社で30人程度らしい。毎日数十から数百人がここを訪れているにも関わらず、たったそれだけ?という印象でした。参加する前に、ツアー会社は一切の責任を取らない的な誓約書にサインさせられるというのもデマでした。
さらに詳しく聞くと、デスロードは20年前に使われていた道で、当時はバスや大型トラックがひしめいていたため年間1000人の死亡事故が起きていましたが、新道が出来て以来は交通が規制され、名前だけが有名になり観光地化してしまったようです。ディスカバリーチャンネルでは今でもトラックが行き交っており、命がけですれ違っている映像がありましたが、実際は一方通行で、やらせだとツアー会社の人が言っているぐらいです。
それでも危険であることに変わりはなく、万が一事故が起きた場合は旅行保険も降りません。参加する方はくれぐれも自己責任で裁量を誤らないように気を付けましょう。