キャンプのノウハウ

ブログ旅のテーマキャンプブログ旅行の準備装備・小物  | 2011年10月22日投稿

ヨーロッパに来てから約50日、テント泊が1ヶ月突破しました。正確な日数は覚えていませんが、いつ屋根のある場所に泊まってるんだ?って思うぐらい、テントメインの生活になっています。もはやヨーロッパにキャンプしに来たのか観光しに来たのか分からなくなっているぐらいです。

テントならお金かからないしいーじゃんって思う人もいるかもしれませんが、テントだけで4万円、寝袋2万、その他こみこみで固定費が10万円近くかかっているので決して節約になるとは言えません。それにキャンプ場は平均で1000円近い費用がかかるし。もっとも普段から山兼用で入手したものなので、今回の旅の予算には含めていませんが。

ここまで来ると、今更ホステルなんて泊まってられないというのが本音です。いびきや物音がうるさかったり、部屋を追い出されたり、寝心地が悪かったりと、それなりの装備を整えればむしろテントの方が居心地がいいものです。

せっかくなので、これまでに経験を元に、蓄えた教訓や揃えた装備などを紹介しようと思います。

<<テント>>

管理人が使っているのはブラックダイヤモンドの1~2人用シングルウォールです。1.5kgとめちゃくちゃ軽く、1人で使うには十分な広さです。山用のテントなので結構高価で4万円ぐらいしますが、車でキャンプ場まで移動する人の場合は、ホームセンターで売っているようなもので十分です。フラフープみたいなフレームになっていて、簡単に広げられるものなど便利で良いかもしれません。

●設営場所

基本的には平坦な場所を選びます。どうしても平坦な場所がない場合は、寝る時の頭側を傾斜の上になるようにして設営すると寝心地が比較的良いです。風が強い時や寒い時は、木や植え込みの近くに設営するといいです。また洗濯物がある時は、テントと木の間に紐を吊るすこともできます。また雨が想定できる時も、木陰に設営した方が木の葉に遮られて和らぎます。数日滞在する時は木の傍の方が色々と便利なものです。雨が降った時に水溜りになりそうな窪みや低地は避けましょう。基本設営場所は芝の上など、テントが傷みにくい場所を選びます。土の上だと雨が降った後、テントの掃除が大変です。

●設営の手順
設営場所を念入りに歩き、テントを傷つけるものがないか、ゴミがないか確認します。大丈夫そうなら一度テントを広げてみて、その上に寝転がって変な出っ張りがないか、傾斜になっていないか確認します。土が軟らかいなら出っ張りは足で踏んで平らにしておくと良いです。

それから設営します。その晩寝るだけなら、ペグはそこまで念入りに立てる必要はないです。テントの中に荷物を広げる際は、事前に道具の場所を決めておくといいです。それから壁際には衣類など濡れるものは置かないようにしましょう。

テントの設営は慣れてくると早くはなるものですが、急いだところでミスをするものなので、よほど夜遅くなったりしないかぎり、確実に安全に設営したほうがいいです。テキパキと設営できたほうが格好は良いですが、管理人は周りから見てもダラダラと設営したりしています。前日塗れたテントだけ引っ張り出して干して、そのままシャワーに行ってしまったりと。設営場所の草むらでそのまま昼寝したりと。

●シャワー

設営が終わったらさっさと行きましょう。夏でも冬でも日が暮れると寒いものです。

●夕飯の支度

もっぱらEPIガスを使ってます。基本的にガスは屋外専用ですが、雨の時、風が強い時、寒い朝などは遠慮せず中で使っています。水をこぼしたり火事とガス中毒さえ気をつければ問題ありません。

●結露対策

濡れてるタオルや洗濯物はテントの中に置かないこと。換気を良くすることなどあります。それでも気温が低いと、どうしても結露は出てしまうので、ひたすらタオルで拭くぐらいしか対策はありません。周りの湿度が高い場合は、いっそのことテントを閉めきってしまうと、テント内の温度が上がって余計な湿気が遮られ、結露が和らぐ場合があります。濡れたらまずいものは壁際を避けたり、バッグの中に入れておきましょう。

●雨対策

設営場所で述べた通りです。それでも雨漏りする場合などは、テントの一番上にタオルを被せておくと止まったりします。

●野宿の場合

設営場所は土地主の許可をもらいましょうとよく色んなサイトで言っていますが、まず無理です。大体誰が地主なのか、どこにいるかも分かりません。余計なトラブルを避けるため、公共の土地、森、公園を使いましょう。それでもっていちいち人の目に留まるとリスクが増える上、警察だったりするとパスポートを見せたり面倒なので、道路から100M~離れた場所に設営します。見通しの悪い森の中などは、かえって暖かく快適なものです。地面には棘になっている枝や草が生えていて、テントを傷付けるので予め除去しておきましょう。

<<道具の紹介>>

●シュラフ

登山家が最もこだわるところと言われています。

使っているのはモンベルのよく伸びるやつです。ストレッチャーとか言ったっけ・・少々高いですけど、寝袋の中でモゾモゾ動き回るので、よく伸びる生地が気に入っています。寝袋には限界温度がありますが、プラス10度と考えたほうがいいかも。こちらはマイナス10度までOKですが、正直10度切った時点でクソ寒い、0度切ると死ねる。

左のシルクシーツはテント内の温度が20度を超える場合は寝袋代わりになります。寝袋の中に入れると若干暖かいし、寝袋の汚れも防げるので、今では欠かせません。

●サーモマット

テントの底に敷くマットのことです。こちらはテントの底に敷く銀マットの上位版みたいなものです。

個人的にはマットは寝袋の次ぐらいにこだわってもいいところだと思います。寒い場所でキャンプする場合は体温は地面から奪われていくし、ちゃんとしたものを買うことをお勧めします。以前ホームセンターで売っている800円の銀マットで雪山キャンプした時は寒くて死にそうでした。

マットはスポンジ系と空気を入れて膨らますエアマットがあります。スポンジ系は軽いけどかさ張るのが特徴、エアマットは高くて重くて強度も低いけど、収納サイズが小さく寝心地が良いのが特徴です。いずれはエアマットが欲しいです。。

●衣類用コンプレッションバッグ

Seetosummit製。服を入れてギューギューとベルトで締めて圧縮できる袋です。強度も高く、夜は枕にしています。エア枕とかいらないです。防水で結露で衣類が濡れる心配もないです。

コンプレッションバッグには生地の薄い寝袋用のものもあり、テントにも使っています。

●シャワーキット

野宿の時も含めて、今までシャワーを浴びずに寝たことはありません。本当に役に立ちます。キットには頑丈な紐も付属しているので、洗濯物を干す時など使えます。

●シャンプー・洗剤

右が何度も紹介したけど、Seetosummitのアウトドア用なんでも使える石鹸、虫除け付き。

左がアディダスのスポーツ用シャンプー$ボディーウォッシュ。これ1本で十分です。食器も洗えるし、

●洗顔用品

鏡、トラブル用電動髭剃り、歯ブラシ、歯磨き粉。長期の場合は家庭用で問題なし、というかトラベル用の小型のものだと一瞬でなくなる。

右は耳栓、ヨーロッパ製は雑音だけでなく音声まで遮断するので、いびきがやかましい人が近くにいる場合や話し声がうるさい場所では快適です。

●タオル

左が柔らかい生地の体用、右はテントやその他掃除用。どちらも1000円近くするアウトドア専用のタオルです。吸湿性が高く、乾くのが早いです。雨の日など、テントの上に掛けておくと、雨漏り対策になります。最初は安いタオルで満足していたけど、吸湿性と速乾性重視で最終的に今のものになった。

●ペーパータオル

今日スーパー行って買い忘れて焦ってます。野宿の時は水の節約になるし、油ものを掃除したりもっぱら役に立ちます。軽くて持ち歩きに影響は少ないので用意しておきましょう。

●水容器

プラティパス2個持ってます。1個は予備ですが、野宿の時は両方いっぱいにして4~5リットルほど確保してます。この前走行中に落として蓋が割れました。

●ペットボトル

スポーツ用のキャップが付いているものが便利です。水圧で食器や歯ブラシを一気に洗える。

●食器1

手前のアルミポットは蓋にも取っ手がついていてフライパンになりますが、小さすぎて不便です。ご飯を炊くのに便利ですが、一緒に汁物を作る時不便があったので、右の家庭用の鍋も購入しました。

奥はチタンマグカップ、わざわざ贅沢してチタンを選ぶ必要性は感じません。左は1ユーロショップで買ったプラスチック皿、高級なアウトドア用のものも専門店にありますが、わざわざ必要ないかと。

●食器2

包丁はダイソー、サバイバルナイフより軽いし、ちゃんと料理するとなると使い勝手も良いです。隣のスポークはプラスチック製ですぐ折れるし、手がべとつくし、あまり使い物にならない。金属製のスプーン、フォーク、ナイフを揃えたほうがいい。底のまな板もダイソー、軽いし実用性高いです。

ここには写っていないけど、細かい作業は大体ハサミを使っています。肉を切る時などまな板を汚さないし、生姜やニンニクを刻んだり袋を切ったり言うまでもなく便利。

●調味料

砂糖、塩、こしょう、味の素、醤油、みりん、液体は軽量なプラスチックボトルだとコンパクトで運びやすい。米を炊く人は軽量カップもあると便利。

●火

EPIガスのみ。ルクセンブルク、フランスではアウトドア店が少なく、規格も違うため調達に苦労しました。

左が450cc、右が230cc。右のほうで、気温15度ぐらいの環境でカレー2人前×5食ぐらい。今は1週間で使い切ってる。

キャンプする人の中にはわざわざ薪や炭を使う人もいますが、天候によって実用性ないし、時間もかかるし出来上がりにばらつきもあって面倒なのでもはや趣味の領域。

●ランタン

以前Amazonで買ったもの。LEDで電池のもちはそこそこ良いのですが、スイッチがむき出しなのでたまに暴発する。ブラックダイヤモンドあたりのちゃんとしたのが欲しいです。

●その他道具選びのテクニック

・頻繁に洗濯する肌着は黒い生地を選ぶと、日が出ている時に乾くのが断然早いです。

・自転車旅行の場合は、登山ほど数十g単位で重量にこだわる必要性はないと思いました。せめて100g~500gぐらい増える場合は検討したほうがいいかも。

長くなりましたがこんなところです。キャンプ熟練者から見ると、うはwwwこいつバカじゃねえのwwwって思うような内容もあるかもしれませんが、今はこんなスタイルでキャンプをしています。

実際キャンプと言っても、ロッジを借りたりキャンピングカーでアットホームに過ごすものや、キャンプ場までとりあえず車で行ってその場でテントを建てるものや、自分で背中に背負って山まで行って設営するものなど様々です。今回の自転車旅行は比較的登山に近いように感じました。

色々ありますが、キャンプは良いです。自然の中で綺麗な空気を吸って気持ちも冴えるし、景色や星空を眺めて楽しめるし、冒険心をくすぐります。また寒い時や雨の時も、テントの中で寝袋に包まっていると意外と居心地が良く、自然と一体化したような気持ちも味わえたり・・。限られた素材で工夫して調理したり洗濯したり、人としてと言うより、もっと根本的な動物的な意味で成長したような気もしてくるものです。長く続くと正直過酷かもしれませんが、都会にいると色々と隠れてしまうような心境が見えたり、発見があったりするものです。

長くなりましたが、こんなところです。今後キャンプに行く人や、キャンプに興味ある人の参考にしてもらえればと思いますがもう冬ですね。また来年です。

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  1. ボンジュールパリジェンヌ

コメント

コメント(2) to “キャンプのノウハウ”

  1. ヨシオカ

    結構参考にしてます。
    車で田舎に小旅行に行くときとか、旅先でうまそうな果物、野菜、魚なんかが
    あっても、すぐに食べられなかったんですが、昔のキャンプ道具を一緒に持っていくことで河原なんかで軽く調理して食べればいいじゃんってことに気づきました。
    それ以外、簡単な調理グッズを持って旅行にいけば、外食しなくても、済むし、新鮮な素材を料理して食えるかもっておもってます。

  2. admin

    そうなんですよ。ヨーロッパとかだと素材ので売っている場合が多くて、レストランだと1000円以上かかるから、料理がほとんど必須になってきます。非常に安く済むしおいしいものが食べられるので助かっています。今後日本に帰った後も生かせそうです。

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